利用時の品質を表計算ソフト(Excel)に例えてみる1

これの続き.
ソフトウェア品質って何だろう - NK5のノート

今回はまず,利用時の品質について勉強してみる.
ただ,普通にやると理解しづらいので,
誰もが使ったことがあるであろうExcelに例えてみることにする.

教科書は前回と同様に以下.今回は4.1が対象となる.
JIS X 25010:2013 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−システム及びソフトウェア品質モデル

利用時の品質は以下に分類されるとある.

・有効性
・効率性
・満足性
・快適性リスク回避性
・利用状況網羅性

名前だけ見ると,有効性と満足性の違いがよく分からない.
1つ1つ定義を確認してみる.

■有効性
定義は以下のとおり.

明示された目標を利用者が達成する上での正確さ及び完全さの度合い。

Excelを使うからには,何かしらの「計算行為」が目標となるはずだ.
Excel方眼紙とかいうゴミは考慮しないこととする)
それに対する「正確さ」や「完全さ」ってのは,何だろう.
例えば,考え難いことだが,Excel内の数式にバグがあって
「1+1」を「3」と答えてしまうなら,
このソフトウェアには「正確さ」が損なわれることになる.
一方,割り算を実行する機能自体がなければ,
目標を達成するために必要な四則演算機能が伴っていないという意味で
「完全さ」が損なわれている,という意味になる,と思う.

正直,「製品品質」の「機能適合性」にかなり近い特性だが,
あくまでこちらは利用者目線での価値である,という点が重要だろう.
Excelには多種多様な利用な関数が用意されているが,
利用者の目標達成に寄与しない限り,
それらは「有効性」に対する加点とはならないのだ.

■効率性
定義は以下のとおり.

利用者が特定の目標を達成するための正確さ及び完全さに関連して,使用した資源の度合い。

ポイントは「利用者が~に関連して」という但し書きにある.
システムは使わなければ資源を基本的に消費しないはずだ.
「利用して得られる価値」との相対評価とすることによって,
はじめてこの品質特性が意味を為すことになる.

Excelで言うなら,表計算ソフトで得られた価値に対して,
・作業時間
・消費した電力
などの消費資源が,どれだけ支払う意義のあるものだったか,
という問いに対する答えが,「効率性」になる.


長くなりそうなので続きは別記事で.