人月の神話 感想

人月の神話【新装版】

人月の神話【新装版】

「実は読んだことありませんでした」系の本を
昨年から少しずつ読んでいたんだけど,たぶんこれがラスト.

古今東西のソフトウェア屋は「銀の弾丸」という単語を
結構な頻度で使いたがるんだけど,その火付け役のような本.
銀の弾丸とは,「特効薬」と言い換えるのが適切かな.
『ソフトウェア開発の効率を劇的に改善する
銀の弾丸」は存在しない』……という論旨となる.

何が恐ろしいって,この本の初版の発売が1975年ということ.
にも拘わらず,書いている内容は
現代の開発現場でも起きがちなアンチパターンの数々.
その頃から,テクニカルな進歩はあれど,
マネージネントの進歩はない,ということなのかもしれない.

初版発売時の主流がメインフレームということもあり,
その辺に触れたことのない世代としては
正直ピンと来ない記述もあるのだが,それでも十分読める.
逆に,この時点で既にアジャイルを匂わせる記述もあったりする.

この改訂版は発売20周年を記念して発売されたもので,
初版の主張がどこまで妥当で,どこまで不適切だったかを
著者自身が振り返っている章が追加されている.
なので,初版しか読んだことも無いという人でも
十分読む価値はあるんじゃないかな.

ひとまず,この業界に足を踏み入れるときに流し読みして,
ある程度足場が固まってきた段階で改めて読んで……という流れが
ベストだと思う.
ある程度経験値が溜まった段階で読んでも
「当たり前じゃん」で流してしまい,あまり響かないかもしれない.


ちなみに本の管理が適当過ぎて,我が家になぜか2冊ありました.